受ける面接、する面接


学生時代の就職活動と比べて大分心の余裕があったから言えることかもしれないが、この度の転職活動に関連して受けた多数の面接は、面接官と話しているだけで会社像や社風が見えてきて結構楽しかった。

例えば、とある有名なIT企業。職場の環境の話や面接官の仕草がドメドメな印象しか与えなかったのに、ラフな服装やオフィスインテリアを通じて外資系っぽく振舞おうと頑張っている姿が痛々しかった。ちなみに、バリバリ外資である僕の採用は一部の根強い反対に合ったようで、この会社からの内定は貰えなかった。

某大手製造会社との面接も印象的だった。

日本の最も国際的な会社のひとつとされ、国際的であるところが強みなのだとずっと思っていたこの会社、面接中はドメスティックさを隠そうともしなかった。面接の前に別室で待たされた後、日本では典型的な「集団面接」っぽく複数の面接官が年次順に質問してきた(外資系企業の面接は通常1対1)。

自己中心的な僕は通常、自分の話に大半の時間を割けば良い面接で言葉に詰まることはないのだが、この会社の面接官に「我々は10年以上勤めていただける方を探しておりますが、あなたは当社でのキャリアをどうお考えですか」と終身雇用を前提とした質問を聞かれた際にはさすがに困ってしまった。転職の動機について「現職が7年半と長いので転職を検討するに至った次第です」と説明したばかりのところ、「定年まで御社に勤められればと思います」とは到底答えられなかった。

なお、意外にもこの会社は僕の扱いに困ったらしく、二週間経っても合格・不合格なのか教えてもらえないまま今の会社に転職してしまった。

これら体験から感じたのは、面接とは会社が志望者を見極めるだけでなく志望者も会社を見極める双方向な場なのだな、ということ。

これは何も転職活動に限ってではなく、新卒の就活に関しても言えることだと思う。

実際、大学院生として初めて挑んだ就活の際にも同じことを実感した。

ある法律事務所。そこはニューヨークでも有数の大手事務所で、こことの面接は千載一遇のチャンスと思う同級生も少なくなかっただろうが、僕にとっては面接を受けていた3時間が苦痛以外のなにものでもなかった。優越感たっぷりの面接官全員が鼻持ちならず、いくら「この事務所は競争的でないところがいいの」と競争心丸出しの態度で言われても何の説得力もなく、僕は面接中ずっと、午後に予定されていた第一志望の法律事務所の面接の前に心を洗浄するため早くその場を逃げ出すことしか頭になかった。

実はこの体験には興味深い後談がふたつある。

ひとつは、この事務所に対して僕は嫌悪感しか感じていなかったのに、数日後に二次面接についての連絡があったこと。僕から願い下げだったので当然断ったが、面接とは必ずしも同じ思いを共有するものではないところが興味深かった。

ふたつ目は無事第一志望法律事務所に入所できたあとの話。そこの上司にこの悲惨な面接の体験について語ったら、彼自身も20年前、同じ事務所との面接で同じく嫌な思い体験したことを面白おかしく話してくれた。なるほど、こうして類は友を呼び社風が構築されていくのだな、と学んだ瞬間だった。

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